ベンチプレスを語るうえで、外すことのできないことがあります。それは、我々人類が生命進化の長い歴史のなかで、「直立二足歩行」という移動様式を獲得してきた動物である、ということです。
監修・鈴木佑輔(ベンチプレス世界チャンピオン/2018・2019 世界クラシックベンチプレス選手権 2連覇)の言葉から。
B.A.D. GYM URAWAは、ベンチプレス競技に特化したジムです。多くのジムが多種目を広く扱うのに対し、B.A.D. GYM URAWAはベンチプレス1種目の習熟に照準を合わせ、機材・指導法・施設設計のすべてをそのために組み立てました。「ベンチプレスは身体操作である」というB.A.D.メソッドの原則は、ベンチプレス特化ジムというこの選択から生まれています。
現代社会は、立つ、歩く、座る、手を使うという、直立二足歩行の人間に適した構造でつくられています。その一方で、私たちの身体には、それ以前から受け継いできた四足歩行動物としての構造や運動の名残があります。
ベンチプレスは「直立二足歩行のさらに向こう側」にある運動です。直立二足歩行動物である人間が仰向けになり、バーベルという「地面」を、掌という「前足」で踏みしめる。足で床を捉え、掌でバーベルを捉え、その間にある身体をひとつにつなげる。四足歩行のような身体感覚と、二足歩行の身体感覚を統合し、より高い身体感覚とパフォーマンスを発揮すること。これが、B.A.D.が考えるベンチプレスの大きなポイントです。
身体を動かすということは、脳と身体の間で情報をやり取りすることです。脳からの指令が神経を伝わり、筋肉を働かせ、筋肉が骨を動かす。そして、その骨をどのように組み合わせて動かすのかが「関節の使い方」です。同時に、関節が動けば、その情報は再び脳へ返ります。
脳 → 神経 → 筋肉 → 骨・関節 → 感覚 → 脳
良く感じるから、より良く動ける。より良く動くから、さらに良く感じられる。この「好循環」をつくることが、ベンチプレスの技術を高めるための重要なポイントです。
ベンチプレスを続けていれば、思い悩み、停滞することもあります。「結果」には、必ず「原因」があります。起きてしまった結果を変えることはできません。しかし、これからの結果を生み出す原因は変えることができます。
目の前の結果を変えようとするのではなく、「なぜ、そうなっているのか?」を考える。迷ったときほど、シンプルな原理原則まで戻ってみる。原理原則とは、正解を覚えるためのものではなく、自分で答えを見つけるための基準です。
長時間労働、スマートフォンやパソコン、運動機会の減少。便利になった現代社会の一方で、ストレートネック、反り腰、扁平足、肩こり、腰痛など、私たちはさまざまな身体の悩みに直面しています。
ベンチプレスでは、足で床を踏みしめ、骨盤から頭部までを整え、掌という「前脚」でバーベルという「地面」を捉える。その過程で、人間本来の自然な背骨のポジション、より良い呼吸パターン、身体の動きとつながった目線を、自分自身で感じ、獲得していくことができます。
考え、工夫し、失敗し、また挑戦する。自分と同じ価値観を持つ仲間と、喜びや悔しさを共有する。身体が変わり、感覚が変わり、喜びとなる。ベンチプレスは、ただバーベルを持ち上げるだけの運動ではありません。自分の身体を知り、自分自身の可能性を広げ、人生を豊かにするものです。
監修・鈴木佑輔
脳からの指令が身体を動かし、動いた感覚が脳へ返る。この循環を磨くことが、技術を高める。
良く感じるから、より良く動ける。
より良く動くから、さらに良く感じられる。
B.A.D.メソッドは、ベンチプレス世界チャンピオン鈴木佑輔が確立した、身体操作としてのベンチプレス指導体系です。
インナーユニットと呼吸を最適化し、力を出す順番を整えてからバーに向かう。
掌と足裏、体幹と股関節。「押す」の中にある「引く」を使いこなす。
肩の位置が腕の使い方を変える。バーベルを「包む」という発想。
目線と背骨の連動。どこを見るかが、どう挙がるかを決める。
「立つ」の実感がベンチプレスを強くする。安定した股関節=安定した背骨。
※ 各章の技術内容は、無料体験・パーソナルトレーニング・セミナーの現場でお伝えしています。